まじゅーん診療ブログ

2013/10/31

 

当院ではアレルギー性鼻炎に対して通常の内服薬などの治療の他にアルゴンプラズマ凝固装置を用いた治療も行っております。

 

 

アルゴンプラズマ治療(APC)とは

 

アレルギー性鼻炎で薬を使用してもなかなか効果が得られない、忙しくて定期通院できない、長期の内服に不安を感じている方などにアルゴンプラズマ凝固法(APC)をお勧めします。

APCは高周波電気を鼻粘膜に接触させずにビームのように放射して鼻粘膜のごく表面、0.3mmの深さまでを凝固させる装置です。その特徴としてイオン化されたアルゴンガスの流れを用いて抵抗の少ない場所に電気を集中させるため痛みが軽く、必要以上の焼きすぎを防ぐことが出来ます。その結果凝固された鼻粘膜はアレルギー反応が起こりにくくなり、鼻炎の症状を軽くします。特に鼻づまりに対しての有効性が認められています。また。従来からあるレーザー治療と比較しても同等以上の効果が得られます。

また、APCの治療は複数回繰り返すことも可能ですので症状がぶり返して来たら再度行う事も出来ます。

 

APCの利点

 

・手術時間が短い(両方で約5分)

・焼きすぎない

・費用負担が軽い(3割自己負担の方で約7千円)

 

APC治療の流れ

 

1.麻酔:注射や全身に影響するような麻酔は必要ありません。まず、麻酔液の含んだガーゼを鼻の中に30分おきます。この際、のどに麻酔液が流れてのどがつまったような感じ、或いは動悸がする場合もありますが麻酔終了後15分程で自然に消失します。

 

2.麻酔の後、APCを行います。鼻の中に専用のプローブを挿入し、内視鏡や拡大鏡で確認しながら処置を行います。例えて言えば小さなビームを発射して、下鼻甲介という部分をむらなく凝固します。最初はビリっとする感じがありますがやっているうちに消えてゆきます。その際に強い痛みを感じるようでしたら再度麻酔を追加します。両方で約5分ほどで処置は終了です。

 

 

処置後の注意事項

 

・処置後1週間ほどはときどき鼻血が出る場合がありますが次第におさまってきます。

・3-4週間は鼻の中にかさぶたが付くため、一時的に治療前より鼻詰まりがひどくなります。そのため術後しばらくは内服薬、点鼻薬などは必要です。時間と共にかさぶたは少なくなり次第に改善してきます。落ち着くまでは1週間に1回程度通院していただき鼻の処置を行います。

 

注)以下の方はAPC治療が出来ません

・血液をサラサラにする薬を飲んでいる方

・妊娠中

・ペースメーカー挿入中の方

・小学生以下

 

参考)当院での治療ではありませんがYOUTUBE  で「アルゴンプラズマ療法」「アレルギー性鼻炎」などで検索すると処置中の動画が見れます。

 

*治療は要予約となっています。