まじゅーん診療ブログ

2014/01/10

寒くなって本格的に風邪が流行ってきました。当院にも風邪症状で来院される方が多いですが不覚にも私自身も風邪をひいてしまいました。私の場合、平均すると年に2回くらいは風邪をひきます。医者も人並みに風邪もひきますし、病気もします、人間ドックの結果も心配です(笑)

 

医者自身が風邪をひいたときはどう対応しているのか興味があって医師の交流サイトを覗いてみました。結果は予想通りで「熱があれば下熱薬だけを使用」「十分な睡眠をとる」「総合感冒薬や漢方薬を飲む」という意見が圧倒的に多く、「卵酒」「しょうが湯」「ネギたくさん」という民間療法の意見もありましたが抗生剤や点滴をするといった意見は殆どありませんでした。

 

風邪の原因はウィルスですので特効薬はありません。医者と言えどもかかってしまえば自然に治るのを待つしかないのです。抗生物質は細菌にしか効果がありませんし、水分は飲めばいいので、点滴する必要もありません。やはり栄養のあるものを取って、よく休んで、免疫力を高めて治すという昔からの方法が一番のようです。

 

そうはいっても医者は自分で診断できるから良いですが、一般の患者さんは風邪のようだけど本当は別の病気だったらどうしようという不安もあるでしょうし、あるいはこのつらい症状を少しでも軽くして欲しいという希望から病院を受診される方も多いと思います。

 

診察の結果、風邪であれば、発熱、のどの痛み、咳、鼻水などのそれぞれの症状に応じた対症療法を行うことになります。いわゆる総合感冒薬もありますが最近は漢方薬を処方する事も多くなってきました。風邪に対する漢方治療は、症状別、体質や年齢、病状時期によって選択しちょっと調べただけでも12種類もありました。私自身すべてを使いこなせるわけではありませんが風邪に対してはきめ細かく対応できるところが漢方薬の良いところです。また、漢方は効くのに時間がかかると思っている患者さんも多いようですが症状によってはかなり早く効果が出るものもあります。

 

私の風邪その後。

漢方薬を飲んで2日ほどで一旦おさまりましたが、油断して寝冷えしてしまい、こじれて副鼻腔炎になってしまいました。困ったなと思いましたが「急性の副鼻腔炎の殆どは抗生剤を使用しなくても自然に治る」という研究報告が最近多いので、あえてどうなるか実験的に様子を見ていました。その結果、たしかに抗生剤なしで治りました。

しかし、治るまでの2週間、結構、辛かったです。

 

今回は以上です。

 

今年も良い年となりますように、そして健康に気をつけてすこやかではつらつとした毎日をおくりましょう。